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遊戯王と確率について|™のち

こんにちは、™のちです

【™のち選手(@kishao_) プロフィール】 ~実績~ CS優勝3回 ベスト16以上30回以上

突然ですが、強欲で貪欲な壺でデッキに一枚しかはいっていない任意のカードが除外される確率は何%か知っていますか?(メインデッキは40枚とする)

答えは約29%です。

ある程度の予想として残り35枚の中から上10枚にあるかないかだから大体30%いかないかどうかぐらいかな~とあたりを付けることができればおおよその数値は予想できたかもしれません。

今回の記事では、しばしばカードゲーマーの中で話題になるいくつかの議題を”確率”や”心理学的観点”という切り口で検討していこうと思います。

*本記事では断りのない場合はデッキ枚数40枚として考えています。

Case1 初手に引きたいけど被りたくないから2枚採用は数学的にアリ?

「初手に引き込みたいけど被ると弱いから2枚採用かな~」

カードゲーマーなら一度は耳にしたことのあるセリフだと思いますが、これは正しい判断なのでしょうか?確率の観点から考察していこうと思います。

・複数枚採用することによる確率の上昇幅

カードの採用枚数を増やすごとに約10%ずつ引く確率が上がっているのが表から分かると思います。それに合わせて、同名カードが被ってしまう確率も増加していますが、増加量に比べると微々たる値であることも分かるでしょう。

・3.6%は考慮すべき値なのか

3枚採用した時に初手に複数枚被ってしまう確率の3.6%という値はトーナメントを勝ち抜くうえで考慮するべきかを考える必要があります。

遊戯王はサイドチェンジというルールがある以上試行回数を特定することはできませんが、今回は予選、トーナメント含めて9回戦あるCSで、大体初手を15回見るとして、この3.6%がどのような影響を及ぼすのかを考えましょう。

初手を15回見たとき、そのカードが一回も被らない確率は約58%です。(0枚も含む)

1回以上被ってしまう確率はその逆の42%ですが3回以上被る確率になると約1.53%にまで減少します。

この数字をどう見るかは各々の受け取り方次第ですが、個人的には15回中の3回以上被ることが1.53%なら被ることによるリスクより引く確率が上がるリターンのほうが大きいような気がします。

よって初手に引き込みたいけど被ると弱いから2枚採用というのは数学的には無しよりな考えでといえるでしょう。

Case2 いつも強欲で貪欲な壺で強欲で貪欲な壺を引くってそれほんと?

Aさん「ゴードンどうしよっかな~」 Pさん「普通に3枚いれるやろ~ ^^」 Aさん「でもいっつもゴードンでゴードン引くからな~」 Pさん「誇張せんでええねん」 Aさん「マジやって、いつもゴードンでゴードン引くから二枚以上入れたくないねん」

*ゴードンとは《強欲で貪欲な壺》の略称

あなたの周りでこんな会話一度は耳にしたことありませんか?

この章では《強欲で貪欲な壺》にフォーカスしていきたいと思います

・強欲で貪欲な壺で強欲で貪欲な壺を引く確率

この表は《強欲で貪欲な壺》を3枚採用した時と2枚採用したときの《強欲で貪欲な壺》で《強欲で貪欲な壺》を引く時の確率です。

11%、約10回に1回の確率です、思ったより高いなと思った人もいると思いますが、二回連続この事象が起こる確率は約1%。いつも引いてると嘆く人は考えを改め直す必要があるかもしれません。

・正常な判断ができなくなる”認知バイアス”の存在

ここまで言っても「いや、ほんまに毎回引くねん」という方

認知バイアスのせいで正常な分析ができなくなっている可能性が高いです。

*認知バイアスとは‥‥認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。(認知バイアス wikipediaより)

ざっくりかみ砕いて説明すると、「ゴードンでゴードンを引いた記憶はゴードンでゴードンを引かなかった時の記憶より印象深く、より記憶に残りやすいためにまるでいつもそうなっているかのように感じることがある」というものです。

次章で人間の正常な判断を狂わす”認知バイアス”についてよくある話題をもとに考察していきます。

ex 強欲で貪欲な壺で飛ぶとやばいから二枚採用はどれぐらい意味がある?

本題とは話がすこし逸れますが、《強欲で貪欲な壺》によって裏側除外される確率を少しでも減らす為に本来1枚でいいカードを二枚採用することはどれぐらい影響するのかも合わせて考えたいと思います。

本記事冒頭で紹介したとおりデッキに1枚しか入れていないカードが《強欲で貪欲な壺》のコストによって除外されてしまう確率は約29%ですが、デッキに2枚入れることでデッキからカードが全て除外される確率は約7.6%にまで減少します。

よって、《強欲で貪欲な壺》によって裏側除外される確率を少しでも減らす為に本来1枚でいいカードを2枚採用することは確率的には割と効果があると分かります。

Case3 みんな入れてないけどこのカードのおかげで勝った試合何回もあるから抜かれへんわ~ってほんと?

なんかデッキに変なカードを一枚入れている人たまに見ますよね。

そういう人に「そのカードいらなくない?」って聞くと大体

「このカードのおかげで勝った試合何回もあるから抜かれへんわ~」って帰ってくる事が多いと思います。

それほんと?

・印象的な成功体験は正しい評価をするための大きな障壁となる

「既存のリストにはあまり入っていないけど俺はこういう時に使えるから入れている」

いわゆる”うまぶりカード”と言われたりする、これどうやって使うの?といったピン積みのカードを入れることを好むプレイヤーはよくいます。

筆者もそういった類のカードやプレイは大好きで「一味違う」オリジナリティを出すことは非常に楽しくカードゲームの醍醐味とも言え、そのカードのお陰でゲームに勝てた時は自己の肯定そのものであり天にも昇る気持ちでしょう。

ただ、ここで盲目的にそのカードは実際役に立ったし強いと評価するのではなく、今一度その勝利の裏にそのカードを入れていたから負けたゲームがどれぐらいあったかを考える必要があります。

印象的な成功体験によって最初はオリジナリティをだすカードとして採用していたカードがまるで必須カードかのように錯覚しデッキリストやプレイが歪むことで、本来勝てるはずのゲームを落とすといったことになるのは避けなければいけません。

・そのカードがどの程度ゲームに影響を及ぼすのか

そのカードが本当に強いカードかどうかを考える上で

・そのカードのお陰で勝ったゲーム ・そのカードのせいで負けたゲーム

をしっかり考察、検討する必要があります。

特にそのカードのせいで負けたゲームについて考えるのは非常に難しいです。

なぜなら、そのカードがあって勝ったゲームを考えるのは直接的な要因がほとんどですが、そのカードのせいで負けたゲームの多くは間接的な要因であるからです。

これはただ単にこのカードを引いたから負けたというだけではなく、そのカードがあることによってプレイに歪みが生じて負けたゲームや、そのカードを入れなければ本来入れれたはずのカードが無くて負けたゲームなど様々な要因があります。

これらをしっかり比較検討できているプレイヤーは少ないと思いますが、この作業の繰り返しこそが完成されたリストを作成するための唯一の方法なのです。

Case4 デッキは強かったけどプレイヤーが弱かったですってほんと?

twitterでデッキレシピをあげている人の中に「デッキは強かったけどプレイヤーが弱かったです」と一言添えてあげている人を散見しますがほんとなのでしょうか?

・デッキの評価は扱いやすさも考慮すべき

本当に強いデッキは誰が使っても正しいプレイができる簡単さと誰が使っても勝利できる力強さを持ち合わせているデッキなのです。

プレイヤーが場面場面において正しいプレイをできなかった為に負けてしまったことはプレイヤーの責任ですが、デッキが強い事の裏打ちには全くなりえないことを頭に入れておくべきです。

プレイヤーを下げる事によってデッキの評価が上がることはないのです。

・デッキが強いかプレイヤーが強いか

SNSか発達して週ごとに環境が目まぐるしくかわる今のご時世、ネットに落ちている沢山のCS入賞レシピから本当に強いデッキを見つけるためにはデッキが強くて勝ったのかプレイヤーが強くて勝ったのかを正しく判断する必要があります。

本当に強いデッキ(デッキタイプ)を見分けるための判断材料として

・成績を残しているのは特定の人だけではないか ・様々な地域で活躍しているか ・その日そのデッキが当たったデッキタイプに偏りはないか ・一発屋的なデッキではないか

などがあげられます

あくまで一例ですが、これらの判断材料を本当に強いデッキを見つける手掛かりにするといいでしょう

まとめ

今回は趣向を変えて、少し違った角度から遊戯王のあるあるについて考察してみましたがいかがだったでしょうか。

この記事で言っていることが100%正しいというわけでは無く、あくまで自分でデッキを組むときに少し頭にいれて決断の手助けにしていただけるとうれしいです。

遊戯王は非常に複雑なゲームなので確率がこうだからこうすべきと一概に言えない難しさがありますが、そこが遊戯王を遊戯王たらしめている所以でもあり良さでもあるのかなと思います。

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