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7枚の千年原人を持つ謎のコレクター、フィンさんに電撃インタビュー!遊戯王コレクション界隈の今後は?

magi社長:今回はフィンさんに取材させていただけるということで、楽しみにしておりました。お時間いただきありがとうございます。我々も遊戯王のコレクションカード領域については最近着目していまして、力を入れて魅力的な出品を揃えているフェーズです。色々学ばせてください。フィンさんのツイートはいつも界隈に関する洞察力があふれており、サービス運営している僕達にも刺さる内容が多かったので、お話を伺いたいと率直に思いました。

フィンさん:はい、今日はよろしくお願いします。

magi社長:最初にどういった経緯で遊戯王のコレクターになったのかお伺いしたいです。千年原人がたくさん映っている写真をツイートしていたのが衝撃的だったわけですが、そもそものフィンさんの生い立ちを知りたい所です。

フィンさん:小学生の時に遊戯王を遊びで始めまして、塾に行く前に友達と遊戯王買っていたんですよね。その時買っていた場所が百貨店だったのですが、塾の前に買って、塾に行くみたいな流れで今考えるとあまり真面目では無かったなと思います。その当時、ある時出会った高校生がパックを買って開けたらキラ(スーパーレアやウルトラレア)ばっかり出て、子供ながらに驚きました。それがどうやっているのかというと所謂サーチだったんですね。まだサーチという概念も知ってる人が友達の間ではいなかったので、自分にとって衝撃的な事件でした。

magi社長:僕も塾の間にデュエルマスターズのパックをよく当時買っていました。おそらく塾に通っている子供は、親からお金を渡されていることが多かったので、うまくやりくりしてカードを買っている人が多かったのではないかと思います。

フィンさん:「サーチの方法を知りたい」と思いまして、勇気を出して声をかけました。しつこく聞いたら教えてくれて、無難な手法だったわけですが(この場ではサーチ方法という野暮な内容は割愛しますがよくあるやつです)、その時に当たったのが聖なるバリアーミラーフォースでシークレット枠のレアだったんですね。当時パックを運任せで買うしかなかったのでどんどんお金が無くなっていましたので、このサーチ方法は画期的でした、当時、何回かその高校生がコレクションの入ったファイルを持ってきてくれて、片端からレアカードが3枚積みで収められているんですね。そんな光景も見たことが無かったです。今考えると物凄い資産でもあるわけですが、ファイルには千年原人ウルトラレアの本物が3枚、青眼の白龍も3枚ずつあって子供の普通の財力では手に入らなそうなコレクションの数々でした。

magi社長:その高校生は相当異常ですね。偶然出会っただけでもすごいと思います。

フィンさん:その頃から自分にとって千年原人は思い出深い憧れのカードだったんですね。小学生の時はバンダイ版遊戯王を買っていて、その後コナミの遊戯王を買っていましたね。中学生で遊戯王はやめてしまったんですが、それまでに千年原人は手に入っていませんでした。時は経ち社会人になってコレクターに復帰して集め出しました。千年原人はもう無限回収するんだという気持ちで集め始めましたが相場が上がりすぎてしまったので買うのをもうやめました。

magi社長:千年原人は好き嫌いがわかれるというか、イラストアドがあるというわけではないカードなわけですけれども、それをたくさん集めるというのは少し変わっていて、フィンさんも良い意味で変わった人なのかなという印象がありました。

フィンさん:千年原人はイラストが不気味さゆえに好きみたいな所がありますね。自分の中では思い出深いカードであり、やはり憧れなので他のカードとは違う価値をこのカードには感じます。

magi社長:千年原人だけでも現在かなり高騰していて手に入りにくいカードなのにそれをたくさん集めるのは渋すぎます。

フィンさん:千年原人はコレクターの一つの境界とも言えるカードかなと感じています。そこから先は初期カードで言えばシクブル、カナンと購入価格的には壁になっていると感じています。千年原人は500~1000枚の流通のカードと言われていて、シクブルよりは現在安いですけれども、わかりやすいカードではない分、あえてここを買うというのがコレクターの証のようにも一つ個人的には感じている部分があります。

話は逸れますけれども東京ドームで配布されたカードは枠キラがどれも多いので美品は本当に少ないです。封筒で送られてきたのですが、スリーブに入って送られてきた感じだったので中で枠が擦れてしまっているんですよね。今ではちょっと考えられません。

magi社長:コレクター界隈は変わって来ていると思いますか。

フィンさん:昔からのコレクターの人はなかなか手放したりしないので凄く尊敬しています。今のコレクション界隈は資金力のある人、投資家が入ってきていたりしているとよく言いますよね。元々のコレクターはカードがすでに資産になっているとも思うので、ある意味で資金力はあるとも思いますが。当時のコレクターはウルシクをコンプリートするとか、バージョン毎のノーマルカードを全てコンプリートするとかそういうコレクションの仕方が多かったです。まさにコレクターという感じで大好きです。

magi社長:確かに当時はカードも全般的に安かったわけですものね。

フィンさん:現在は、高いカードの「影響力」が上がって来ていますね。高額カードを買ってSNSに投稿するみたいな流れがあって、そこで自分のコレクションのテーマだったり、資金力を見せつけるみたいなブランディングもあるのかなとは思っています。また、ツイッターのカバー画像に好きなカードを置いて、ヒエラルキーをはかってるみたいな所があるかなと。自分のポジションを明らかにするスタンプラリーみたいなものかなと感じていますね。とにかく高額なカードを購入して行くほど他の人と被らないカードを手に入れることになりますので、それが自分だけが持っているカードになります。結果的に希少性のあるカードはどんどん価値が上がっています。あとは同じカードと言っても、より状態の良い美品を持っていることがステータスになります。

▲ホーリーナイトドラゴン、エビルナイトドラゴン

magi社長:この流れはどこに向かって行くんでしょうか。

フィンさん:希少プロモを集めるコレクター道の先にエラーがあると思っています。エラー界隈の人は希少プロモを現在も実は持っていたり、過去に持っていたという人が多いですね。私も最近はエラーカードのコレクションを始めています。

▲天使の施しホイルズレエラー

magi社長:確かに僕も動画の企画でお会いしたエラーカードの会の方などが実は初期の高額カードにも非常に詳しく、実際美品のブラックメタルをお持ちであることなどSNSで拝見し、コレクションの幅が広いなと感じました。

話は戻りまして、コレクション界隈は最近どんな人がいるんでしょうか。

フィンさん:当時遊戯王で遊んでいた人が30前後になって来て、お金があるんですよね。そういう人が増えたので全体的に相場は上がったと思います。ここだけの話ですが、コレクション界隈で表に出てこない年配の人がカードを集めていますね。あとは最近20歳前後の人から「このカードが欲しい」とDMが来るんですが、20歳前後でそこ!?と非常に驚きますね。次世代の方が出てきてるのは大変嬉しいです。別の属性で言うと、コレクター兼投資家みたいな人がいますね。最近のカードは高いので当然の流れかと思います。

フィンさん:カードが高騰することは必ずしも悪いことではないと思っています。お金を落としていかないとコンテンツとしては人気が落ちていくので、バイヤーも私は否定しません。遊戯王カードが高騰しているという切り口で社会から注目を浴びることもあり、例えば遊戯王というコンテンツが結果的に改めて認知されるきっかけにもなっていますよね。他に例を挙げるとWCCF(サッカー選手のアーケードカードゲーム)を昔集めていたのですが、デジタルカードになり、WCCFというものが一新されて別物になってからカードとしての価値がなくなってしまいました。その結果、なかなか苦戦しているようです。こういったこともあり、カードの金額的な価値も大事だと思っていますね。「なぜイグニションアサルトは即売り切れるのか?」ですね。万物創世龍が高いからこそBOXを買うというのも、すぐに売り切れる理由の一つにはなっているかと思います。高騰が原因で一部離れていく人もいると思いますが。それはそれで残る身としてはカードが買いやすくなるので良いかなと。

magi社長:最近だとプリズマ青眼にはがき20枚以上応募して外れてしまったのが悲しかったです。二次流通はコナミ様に嫌われているのでしょうか。

フィンさん:コナミ様が納得されてないアカウントの方は当たっていなかった印象ですね。twitter連携でないプリズマ青眼は当たってる方がいたので、おそらく運が悪かっただけかと。

magi社長:最後に、コレクター目線で今後価値が見直されるカードを教えていただけませんか。コレクターならではのトークということで!

フィンさん:レッドアイズのレリーフですかね。なぜなら自分が買っているからです。

magi社長:なんと!!

フィンさん:というのは冗談ですが、プロモ(限定配布カード)はある意味、値段の上昇という意味で頭打ちが来ていると思います。遊戯王カードを資産としても考えるのであれば、伸びしろの勝負でもあると思っていて、プロモと初期レリーフの価格差は今後縮まっていくと思います。単価が低い方が、買いやすく、売りやすいので相場の上昇を上手く描きやすいということ、初期カードの美品の少なさや最近のPSAの評価の浸透などからも、美品の初期レリーフについてもっと価値が見直されるかと。

magi社長:自分的にも初期のレリーフは綺麗ですし、やはり思い出深い割にまだ手が出しやすい価格であることから買う側がかなり多いなという印象があるので納得です。

フィンさん:そうですね。シクブルも今で美品だと200万円ぐらいの感覚があるわけですが、エビルナイトドラゴンは500万円程度で一つの頭打ち感があります。ファイアーウィングペガサス以上のクラスは出回ることすらなかなかないので、頭打ちなのかどうかも分かりませんね。

他の高額カードの価値を支えている要因を分析すると、20thシークレットはオリパの当たり枠、海外の需要がメインで価格が上がっていますね。オリパを買う層はコレクターというより、一種オリパの運要素を楽しみたいという人達だと思っています。何が当たるかワクワクして楽しみたいという純粋な気持ちを持っている方々かなと。私の周りの方はほとんどはオリパは買わないですね。

magi社長:状態を気にされる方ばかりなのですね。

フィンさん:話を戻しますと、青眼の白龍レリーフ青艶はもっと上がると思います。青艶がシクブルクラスの価格まで高騰する日もそう遠くないのではないでしょうか。既に上がって来ていますが。青艶が高騰するのはやはりネットで買うことの難しさですね。濃青艶といわれる青艶の中でも特に濃い青レベルだと光の加減で誤魔化せますからね。評価が高い人から買うしかないという現状の買うハードル的にどうしても「確実に美品の青艶を買える」というケースでは高い価格設定になってくるのですよね。青艶、濃青艶と大まかに分類されますが、更に細分化されかなり種類があるんですよね。私はそれをグラデーションとして画像にしたかったのですが、現物を見ないと厳しく、泣く泣く諦めました。

magi社長:やはりブルーアイズとレッドアイズが最強ですね。本日はありがとうございました。

フィンさん:ありがとうございました。遊戯王はカードばかり注目されていますが、友情がテーマの物語です。私は取引を通じた出会いやドラマが何より大好きです。今後は後々の資料になるようなものを皆さんにも共有しながら市場を育てていきたいと思っています。あとはmagiさんにも期待しています。従来の希少カードは個人取引メインでした。裏を返せばコネがある人しか入手できなかったということです。これが価格の上昇を抑えていた理由にも繋がります。その流れがネットの普及で変わりつつあります。貴社の出現は環境に大きな変化をもたらしていると思います。今度magiさんとの共同プレゼント企画もやれるとのことで楽しみにしています。

フィンさんTwitter:https://twitter.com/WCCF01FIN

magi社長Twitter:https://twitter.com/terumagi

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