スニーカーの偽物が流通している理由、見分け方、安心して買う方法
フリマサイトやオンラインストアの普及で、スニーカーが手軽に手に入るようになりましたが、一方で人気のブランドや最新モデルの偽物が出回るようになりました。
以前まではすぐに見分けがつきましたが、最近は偽物も精巧なつくりのものが増え、鑑定士ですら見分けのつかないものが多く流通しているようです。
せっかく手にしたスニーカーが偽物だったら悲しいですよね?
当記事では、そんなことにならないよう、偽物が流通する理由とともに偽物の見分け方、そして安心してスニーカーを購入する方法をまとめたいと思います。
偽物が流通する理由
オンライン市場の拡大
スニーカーは本来、ハイブランドの製品に比べると安価で売り買いされてきたものですが、フリマサイトなど、中古品が市場に出回る「二次流通」が一般的になった近年、一気に値段が高騰しているアイテムです。
オンライン上の転売市場が一般になり始め、売り手と買い手が自由にやりとりができる仕組みができたことで、販売業者は偽物のスニーカーを売りやすくなったと言われています。 現在では、偽物のスニーカーを制作する工場や販売業者が大幅に増えています。
ハイブランドのアパレルアイテムと比べて偽造しやすい
ハイブランドの製品は、製作に高度な技術を要するため、粗雑な縫製のアイテムはすぐに偽物と見破ることができますが、スニーカーは、本物のアイテムでもメーカーやモデルによって縫製などのクオリティの振り幅が大きい場合が多く、そういった面でも偽物との見分けがつきにくいと言われています。
上昇する偽物スニーカーのクオリティ
市場に出回る偽物のなかでも、完成度によって以下のようなランク付けがされています。
・クローン品:本物と変わらないクオリティから「オリジナル」とも呼ばれる。工場の非稼働時間帯の活用や、正規工場からの素材の横流し、本物と同一素材の調達などを実施して製造するため、限りなく正規品との判別が付きにくい。
引用:fashionsnap.comクローン品(右)と本物(左)、真贋の見分けがつかない。
クローン品は、箱のラベル裏のICチップや箱の内側の数字スタンプまで精巧に偽造されたものが使用されていることからも真偽の見分けが難しいとされる。
・N級品:本物のスニーカーを分析し、材料や形状にも拘っており、正規品との判別が難しい。
・S級品:いわゆる「スーパーコピー」と言われるレベルで、再現度は一定水準にあり、鑑定の知識がないと判別困難。 ・A級品以下:A級の下には、A -(マイナス)級、B級、C級というようにランクが作られ、素人目でも違和感を感じたりするなど再現性が低いもの。
これ以外にも、「ベスト」、「グッド」、「レギュラー」などといったランクの付け方もあり、様々な形で市場に出回っています。
近年では、偽物のスニーカーを製造する工場が増えているため、工場同士での競争も活発になり、偽物でも縫製などのクオリティが上がっているようです。
また、「オリジナル」と呼ばれるクローン品は、正規のスニーカーを製造する工場に賄賂が流れ、本物のスニーカーと同じパーツが流出する場合もあるため、鑑定士でも見分けるのが困難なほどの巧妙な造りになっています。
鑑定士への賄賂
偽物のスニーカー工場が乱立している中国では、鑑定士が個人で仕事を受ける事例も多く、彼らのもとに偽物の業者から『賄賂を渡すからフェイク品を本物と鑑定してほしい』といった依頼がくることも少なくないと言われています。
以上のように、リセール市場が活発になり、消費者同士が気軽にスニーカーを売買できるようになったことや、偽物のスニーカーを製造するクオリティが上がったこと、また、鑑定士の不足や正規工場や鑑定士への賄賂の横行などが、市場に偽物のスニーカーが流通する大きな理由のようです。
偽物のスニーカーの見分け方
上記で書いたように、偽物のスニーカーの流通が増えていますが、では、自分がスニーカーを購入する際には、どのようにすればいいのでしょうか?
こちらでは、スニーカーの真贋を見極める際の注意点を案内します。
箱のクオリティ
商品が手元に届いた際に、最初に見るのが「箱」です。 特に、最も知名度が高く、偽物も出回りやすいメーカーのナイキの場合、箱に真贋を見分けるポイントがあります。
まず、箱に貼られているステッカーを確認しましょう。
引用:oldnike.com
箱には、スニーカの「①モデル名」「②モデルナンバー」「③カラーナンバー」が記載されています。
偽物は、印刷されているフォントの大小に違いがあったり、印字が均一ではないなど、雑に作られています。
引用:buyma.com
こちらは偽物のステッカーですが、印字にスペルミスが見られます。
また、箱を閉じた際に隙間があったり、箱の塗装にムラがある場合にも偽物の可能性があるので、注意深くチェックしましょう。
スニーカーのタグ
引用:oldnike.com
次にチェックしてほしいのは、スニーカーの内側に付いている「タグ」です。
タグにも、「モデルナンバー」「カラーナンバー」が記されています。 本物であれば、「箱」と「タグ」の番号が一致するはずなので、どちらも照らし合わせながら確認しましょう。
引用:oldnike.com
また、タグには「製造年月日」が記載されています。こちらを検索して、実際にその年月日にそのスニーカーのモデルが製造されているかを調べるのも、確認の方法と言えるので、手がかりにしましょう。
縫い目のクオリティー
引用:buyma.com
スニーカー自体にも真贋を見分けるポイントがあります。
本物であれば、パーツを縫い合わせる縫い目の感覚は均等になっています。もしもこの間隔にバラつきが見られる場合は偽物である可能性が高くなります。
靴紐のクオリティー
引用:buyma.com
また、靴紐の状態もスニーカーの真贋を見極める上で非常に重要です。
特に丸い形状の紐の場合、偽物は紐の中身の密度が低いため、スカスカな感触のものが多く、見た目も潰れたような形状になっています。また、靴紐を通す穴の数もチェックポイントです。
ストラップタイプのスニーカーの場合には、ストラップ部分のクオリティーも注目して、縫い目や強度をチェックしましょう。
公式での販売がされていたものか
偽物のなかには、公式では発売されていないはずのカラーリングのスニーカーもあります。
工場生産のような箱に入った商品で、箱のステッカーにカラーナンバーが記載されているにもかかわらず、公式にない色味のものには注意が必要です。
公式での販売がされているものか、購入前に検索してみるのもスニーカーの真贋を見分ける方法として有効です。
安心してスニーカーを購入するには?
これまで、偽物のスニーカーの流通事情をまとめてきましたが、昨今では、かなり精巧な作りの偽物が出回っているようです。
せっかくスニーカーを購入するなら、安心して手に入れたいですよね。 ここからは、安心してスニーカーを購入するにはどうすべきなのかを見ていきます。
公式ストアで購入する
本物のスニーカーを手に入れる上で最も安心なのは、やはり公式のストアでの購入です。 店舗に向かうのが難しい場合でも、今やさまざまなブランドが公式オンラインストアを運営しているので、上手に活用して、スニーカーを確実に手に入れることができます。
鑑定サービスが付いているサイトで購入する
公式ストアで販売が終了していたり、レアなスニーカーを気軽に探すことのできるのが、フリマサイトなどの二次流通で手に入れる方法です。
二次流通では、偽物が流通している心配がありますが、そこで利用してほしいのが、プロの鑑定士による鑑定サービスが付いているサイトです。
代表的な鑑定スニーカーのサイトが「フェイクバスターズ」。
フェイクバスターズは、2019年に発足し、現在では、最大手の『SNKRDUNK(スニーカーダンク)』をはじめ、『magi』などとも連携し、二次流通に出回るスニーカーの偽物を撲滅する取り組みをおこなっています。
「magi」では、 magi.camp こちらのように、フェイクバスターズによる真贋の鑑定を行い、本物のスニーカーを取り扱う「あんしん取引」を行っています。
このようなサービスを上手に活用し、フリマサイトでも本物のスニーカーを手に入れましょう。
まとめ
以上、スニーカーの偽物が流通している問題と、偽物を見分ける方法、そんな中でも安心して本物のスニーカーを買う方法を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事を参考に、これからも安心して本物のスニーカーを手に入れていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。