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パイオニア ジェスカイの隆盛コンボのススメ|細川 侑也

こんにちは、magi prosの細川 侑也です。 グランプリ名古屋がすぐに来年の1月に控えているということもあり、今最もホットなフォーマット「パイオニア」。 前回に引き続いて、本日もパイオニアのデッキの紹介をいたします。

今回のデッキはこちら。

1.デッキリスト

4:《植物の聖域/Botanical Sanctum》 4:《マナの合流点/Mana Confluence》 3:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》 2:《繁殖池/Breeding Pool》 2:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》 2:《寺院の庭/Temple Garden》 1:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》 4:《楽園のドルイド/Paradise Druid》 4:《森の女人像/Sylvan Caryatid》 4:《薔薇棘の見習い/Rosethorn Acolyte》 4:《選択/Opt》 4:《急かし/Quicken》 2:《水形/Hydroform》 1:《森の目覚め/Sylvan Awakening》 1:《時を越えた探索/Dig Through Time》 3:《空間の擦り抜け/Slip Through Space》 3:《収まらぬ思い/Nagging Thoughts》 4:《宝船の巡航/Treasure Cruise》 4:《枷はずれな成長/Unbridled Growth》 4:《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》

サイドボード 4:《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》 1:《呪文貫き/Spell Pierce》 3:《削剥/Abrade》 2:《神秘の論争/Mystical Dispute》 3:《光輝の炎/Radiant Flames》 2:《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》

モダンに精通している方ならお分かりでしょう。 そう、このデッキは《ジェスカイの隆盛》コンボ! 早速、その全容を解説していきましょう。

2.ジェスカイの隆盛コンボとは?

《ジェスカイの隆盛》というカードは、クリーチャーでない呪文を唱えることで、同時に2つの能力が誘発します。 1つ目は、自軍クリーチャーがすべて+1/+1の修整を受けて、アンタップ。もう1つが、カードを1枚引いて1枚捨てる。 この2つの能力を駆使し、1ターンでライブラリーを掘り切るデッキです。

最も重要なのは1つ目の能力です。このアンタップ能力を、マナを生み出すことのできるクリーチャーと組み合わせることで、半永久的に呪文を打ち続けられるようになるのです。 実際に動きを簡単に説明しましょう。

《ジェスカイの隆盛》が貼ってある状態で《楽園のドルイド》から青マナを生み出して《選択》を唱えると、《ジェスカイの隆盛》の能力が誘発し、タップされていた《楽園のドルイド》がアンタップし、+1+1され、その後カードを1枚引いて捨てます。そして《選択》を解決します。

つまり、実質《選択》を0マナで打ちながら、手札を入れ替えつつ、《楽園のドルイド》を+1/+1したことになるのです。

このように、《ジェスカイの隆盛》設置後、デッキのすべての1マナのカードは実質0マナになります。これらを次々と唱えていき、最終的に《楽園のドルイド》のパワーが20を超えたら、後は《空間の擦り抜け》を打っていればそのまま殴って勝利です。

ドローの連鎖についてですが、すべての呪文に《ジェスカイの隆盛》による手札入れ替え能力が付与されるため、思っているよりも連鎖します。《時を越えた探索》より《宝船の巡航》が優先して入っているのは、《宝船の巡航》が1マナで打てるカードだからです。このデッキは1マナのドロー呪文が非常に重要なのです。

ちなみに、マナを生み出すクリーチャーが1枚の状態なら1マナのカードは実質0マナになりますが、仮に戦場に2体のマナクリーチャーがいた場合は、1マナの呪文を打つごとに1マナ増えていきます。

1枚だけ入っている《森の目覚め》は、マナコストが少し重いものの、打つことで自分の土地がすべて実質マナクリーチャーになります。

1度打ってしまえば、マナ不足に陥る心配はなく、ループを完遂できるでしょう。最終的なフィニッシャーもこの土地が兼ねるため、ループについても少なくて済みます。

3.カード選択

《ジェスカイの隆盛》

不動の4枚です。 このカードがなければこのデッキは動きません。ただ1ドローし続けて負けていくだけのデッキになってしまいます。 5枚目を入れられるのであれば入れたいです。多分8枚までなら入ります。このデッキの心臓部分です。 《ジェスカイの隆盛》が手札にない初手をキープした場合は、全力で《ジェスカイの隆盛》を探しに行く必要があります。手札のドロー呪文を「《ジェスカイの隆盛》を引いた後のために取っておこう」という考えは愚の骨頂です。呪文を打って墓地を溜めて《宝船の巡航》を打つ。ここまで必死になって《ジェスカイの隆盛》を引き込みましょう。

モダンのジェスカイの隆盛コンボでは《きらめく願い》で《ジェスカイの隆盛》をサーチできるため、実質7枚体制です。

パイオニアにも《きらめく願い》があれば…。

《森の女人像》/《楽園のドルイド》

マナを生み出すクリーチャーたちです。 他のデッキと違い、ジェスカイの隆盛コンボにおいてマナクリーチャーはコンボパーツです。そのため除去されてはならず、呪禁という能力は非常に大きい。必然的にこの2種が優先されます。 《森の女人像》と違い、《楽園のドルイド》はタップ状態になると呪禁がなくなってしまいますが、《ジェスカイの隆盛》が貼ってある状態だと、インスタント呪文を打つことで再びアンタップできるため、呪禁を付与させることができます。 除去を構えていそうな相手にはソーサリーのドロー呪文から打ち、相手から除去を早めに引き出させましょう。

コンボパーツであるマナクリーチャーは8枚確定枠です。

《薔薇棘の見習い》

一見すると1マナ重いだけのマナクリーチャーに見えますが、少し違います。主にこのカードは出来事で唱える目的で採用しました。 本来、この出来事は緑マナを他の色マナに変換させることのできる能力です。ただし、《ジェスカイの隆盛》とマナクリーチャーが揃っている状態では、1マナのカードは0マナ。つまりこの出来事を唱えると1マナ増えるのです。

このデッキでは2マナのドローが2種合計4枚入っている他、2枚目の《ジェスカイの隆盛》の設置など、増えたマナの活用方法はたっぷりとあります(ちなみに《ジェスカイの隆盛》を2枚貼ると、アンタップが2回誘発するため、1マナのカードを使用するだけで1マナ増えます) コンボ中にマナを増やしつつ、手札にマナクリーチャーがない場合には3ターン目に唱えられると、なかなか便利なこのカード。コンボ始動後に引きたい状況が多く、段々と枚数が増えて最終的に4枚に落ち着きました。

《選択》

パイオニア環境で最強の1マナドロースペルです。他のドロースペルよりも1枚多くのカードを見られるため、4枚採用しない理由がありません。 《選択》を8枚入れられるなら8枚入れたでしょう。

《空間の擦り抜け》/《急かし》

これらのカードの能力はほとんど関係なく、重要なのは青マナでカードを引ける点です。 《促進》や《突破》など、パイオニア環境には様々な1マナ1ドロー呪文がありますが、このデッキは青緑ベースの構築です。緑はマナクリーチャーで必須、青は《宝船の巡航》と《選択》が100%デッキに入り、《ジェスカイの隆盛》にも必要だからです。

そのため、マナベースもこの青緑を捻出しやすいように作っており、最も打ちやすい青と緑のドロー呪文のみを採用するようにしました。 ちなみに《空間の擦り抜け》は対象がいなければ打てませんが、対戦相手のクリーチャーに打つことでカードを引けます。

先手1ターン目に打てないため、《空間の擦り抜け》は3枚に留めました。

《宝船の巡航》

最強のドロー呪文です。《選択》が最強の1マナドロースペルと言いましたが、あれは嘘です。このカードこそが最強です。 《ジェスカイの隆盛》コンボは、1ドローを打ち続けるデッキのため、基本的には手札は増えていきません。1ドロー+手札入れ替えによって、呪文を連鎖していくため、そこに《薔薇棘の見習い》などが絡むと、徐々に手札が減っていってしまいます。

そのため、カードの枚数を担保することは非常に重要です。《宝船の巡航》を1度でも打てば、手札入れ替えで捨てるカードに困ることはありません。 《ジェスカイの隆盛》での1ドロー、1ディスカードによって墓地にカードはあっという間に溜まります。コンボ始動後に《宝船の巡航》を打てない状況になることはまずないでしょう。

コンボ始動前は、《宝船の巡航》を打つのはそれなりに難しいです。前述しましたが、《ジェスカイの隆盛》を探しにいく状況などは、《宝船の巡航》を打つために序盤に呪文をしっかりと使っておきましょう。

《枷はずれな成長》

緑で唯一の1マナのドロー呪文です。 このデッキは青緑ベースながら、《ジェスカイの隆盛》を早いターンに貼るために赤と白も要求します。そのため、マナ変換能力は地味ながら役に立ちます。 特に青緑が出る特殊地形が多いため、これらの土地が2枚並ぶと、3ターン目に《ジェスカイの隆盛》を置くのは極めて困難になります。

青緑の土地に《枷はずれな成長》を貼るのが基本です。 とても便利な1マナドローです。

《収まらぬ思い》

普通に使えば弱い2マナのドロー呪文ですが、手札から捨てた時にも唱えることができるマッドネス能力を持っています。つまり、《ジェスカイの隆盛》で手札から捨てた時にも唱えられるのです。 追加の《宝船の巡航》のような役割です。このカードを捨てることで手札は1枚増えることになり、呪文の連鎖を手助けしてくれます。 選ばなかった方は墓地に落ちるため、《宝船の巡航》を唱えるのにも一役買います。

2マナのため、枚数は3枚。この後紹介する《時を越えた探索》と合わせて、2マナ以上のドロー呪文は4枚に留めています。基本は1マナカードでのループを目指しているためです。

《時を越えた探索》

《ジェスカイの隆盛》コンボにこのカードがフル投入されていない理由は2つ。 1つは既に説明した通り、2マナであるという点です。このデッキは2ターン目にマナクリーチャー、3ターン目に《ジェスカイの隆盛》を貼り、そこから1マナの呪文を連打していきます。つまりコンボ始動時に余るマナは1マナしかなく、《薔薇棘の見習い》を出来事を唱えない限り、1度しか唱えられないのです。2マナのカードをたくさん入れるのは、それだけで連鎖が止まる理由となります。

もう1つは、このデッキがループ中に特定のカードを求めることが少ないためです。ジェスカイの隆盛コンボのゴールは、連鎖を繋げ続けてパワーを20以上にすることであり、特定の1枚に辿り着くことではありません。 この2つの理由によって、《時を越えた探索》よりも《宝船の巡航》の方がこのデッキには合致しています。

とはいえ、もちろんドロー呪文としては最上級なため、1枚は採用しています。《宝船の巡航》で墓地を使うことを加味して、1枚はぎりぎりの枚数です。

《水形》

あまり見慣れないカードでしょう。土地を1枚、3/3の飛行に変えるインスタントです。 土地を1枚クリーチャーに変えることができるということは、実質「1ターンの間、土地をマナクリーチャーに変えられる」。つまり、マナクリーチャーがいない場からマナクリーチャーを生み出せるようになるのです。 コンボ始動後に引けば、1度2マナを支払うだけで、後はマナが増え続けていきます。《薔薇棘の見習い》より重い代わりに、1度マナさえ支払えばすぐにお釣りが返ってくるのです。マナが増えるカード枠として、《薔薇棘の見習い》の追加です。

実はここまで言及してきませんでしたが、《森の女人像》からコンボを始動した場合、《ジェスカイの隆盛》をただループするだけではゲームに勝てません。《森の女人像》は防衛を持っているためです。

《水形》は中盤に引いた時にそのままフィニッシャーになってくれます。最初は0枚にして《投げ飛ばし》などを入れていましたが、コンボ中に引いた時の性能が《水形》は非常に高かったため、すぐに1枚入れ、枚数が増えました。これがあれば《森の女人像》から始めても安心です。

《水形》を入れたことで2マナのドロースペルを使いやすくなったため、《収まらぬ思い》の枚数を増やすことができました。もし《水形》を入れないのであれば、1マナのドローをもう少し増やした方が良いでしょう。そしてそれは、手札が枯渇してコンボが止まる原因になります。

《森の目覚め》

このカードを複数枚採用することで、少ないループで勝利しやすくなりますが、3マナであるために中々唱えられません。既に説明している通り、最速でコンボを決めに行く展開では1マナしか余っていないため、ループ中に引いてそのまま手札で腐り続けます。 実際、3枚入れていた頃はコンボが止まる要因になりました。

そのため、このデッキでは1枚に留めています。《水形》がデッキに深く、《森の女人像》から始動した場合は少ないループで勝つ必要があり、《森の目覚め》が必要な瞬間もあったのです。

ちなみに《急かし》と《森の目覚め》はコンボではありません。相手のターンに打ってブロッカーを突然出すという奇襲作戦は取れますが、自分のターンでは既にクリーチャーではありません。

このコンボが成立するなら、3枚ほど入れていたのですが…。

 

《若き紅蓮術士》

ここからはサイドボードのカードです。 《若き紅蓮術士》は、主にエンチャント破壊でコンボを妨害してくる相手や、青白コントロールのようなカウンターデッキにサイドインします。 キャントリップがたくさん入っているこのデッキでは、毎ターン手札を減らすことなく複数回、《若き紅蓮術士》の能力を誘発させることができ、打ち消しやエンチャント破壊を持っている相手をトークンの群れで圧殺できます。 また、《ジェスカイの隆盛》との相性もよく、適当にトークンを並べて《ジェスカイの隆盛》から呪文をプレイして打点を引き上げられます。呪文がチェインし続けなくとも相手を倒せるのです。

似た役割のカードに《僧院の導師》がありますが、こちらは《ジェスカイの隆盛》と同じマナコストのため少し重く、また色が白で僅かに出にくいため、《若き紅蓮術士》を優先しました。

 

《削剥》

アーティファクト対策でありながら除去にもなると、何かと便利なカード。 特に青赤の《アーティファクトの魂込め》デッキに対して、《幽霊火の刃》とクリーチャーの両方に触れるのが便利です。

青白スピリットなどにもインスタントの3点除去は優秀ですね。 《演劇の舞台》と《睡蓮の原野》を使ったコンボデッキ対策に《減衰球》が入っていることが多いため、とりあえずサイドインすることも多いです。

環境に脅威のあるエンチャントが増えれば、どちらも触れる《摩耗+損耗》への変更も検討するでしょう。

《神秘の論争》

青いデッキ全般にサイドインします。青白スピリットにも《呪文捕らえ》や序盤のクロックを打ち消せて便利です。

もちろん青白コントロールにも入れることができます。サイドインする機会が多く、3枚目を入れても良いかなと思いました。その場合は《呪文貫き》を抜くことになります。 相手が青ければまず入れて損のないカードです。

《光輝の炎》

アグロデッキに対してサイドイン。 《神々の憤怒》や《焼けつく双陽》は赤ダブルシンボルがきついため、シングルシンボルで打てるこちらをチョイス。

2点に留めることで《森の女人像》を生かしながら盤面を焼き払えるのもプラスです。 《削剥》と合わせて、ビートダウン相手には盤面の一掃を最優先します。

《呪文貫き》

《霊気池の驚異》デッキに対して《神秘の論争》を3枚入れると、なかなか1マナで打てない展開に陥ったので、1枚だけこちらに変更。 《神秘の論争》と《呪文貫き》の3枚は打ち消し枠で、ここについては《ジェスカイの隆盛》との相性を考えて、なるべく1マナが良いと考えています。

《森の女人像》→3ターン目に《ジェスカイの隆盛》から構えられるものが望ましいからです。

《トーモッドの墓所》

墓地デッキもそこそこいるので2枚だけ入れています。 このカードは0マナであることから、コンボ始動時にマナを増やせるのも特徴。サイドカードはどれも打ち消しや除去と受動的なカードが多い一方で、これだけは能動的。コンボ中に引きたいと思うこともあるほど。 クリティカルなサイドカードでかつコンボを助けるため、墓地利用デッキが多いなら間違いなく3枚目を入れます。

土地関連

このデッキは青緑タッチ赤白のため、本来であれば青緑の土地を最優先でデッキにたくさん投入したいところなのですが、《ジェスカイの隆盛》を貼るためには青緑ランドばかり入れるわけにはいきません。

《ジェスカイの隆盛》のマナコストは赤白青のため、青緑が出る土地を複数枚引いてしまうと、《ジェスカイの隆盛》が場に出せないのです。 マナクリーチャーを引いていれば出やすくなりますが、時には更地に3ターン目《ジェスカイの隆盛》を設置してからコンボを決めに行くパターンもあります(後述の《水形パターン)。 そのため、なるべくマナクリーチャーに頼らずに《ジェスカイの隆盛》を貼れるようなマナベースにしています。

 

4.マリガンについて

このデッキは《ジェスカイの隆盛》を引けるかどうかにすべてがかかっているため、なるべくなら《ジェスカイの隆盛》がある初手をキープしたいのですが、マリガンで探しに行くのは考えものです。

というのも、コンボ開始後のループは、キャントリップ呪文と手札入れ替えで行います。手札を増やす手段は《収まらぬ思い》と《宝船の巡航》と《時を越えた探索》しかありません。

《宝船の巡航》以外の2種については2マナですから、仮に3ターン目にコンボを始めたのであれば、《薔薇棘の見習い》によるマナ加速が必須となります。そしてこのマナ加速では手札を失います。そうすると、ギリギリの手札から捨てるカードを選ぶ必要が出てくる可能性があります。 このギリギリはとても危険です。少しドローが偏ってしまい、呪文ばかりを引いていた場合は、呪文を捨てなければなりません。そしてその後土地を引き続けたら、ループは止まってしまいます。このデッキは手札の枚数が重要なのです。

だからこそ、《ジェスカイの隆盛》がない手札をすべて盲目的にマリガンしてはいけません。

 

キープ基準は、《ジェスカイの隆盛》か《森の女人像》、《楽園のドルイド》の12枚。

これらがあればおおむねキープできます。ただし、マナクリーチャー3枚+土地4のような偏った手札はマリガン。マナクリーチャーは2枚までが望ましいです。3枚+ドロー2枚などはキープしても良いでしょう。 打てるドローが2枚以上あり、土地が3枚以下ならキープします。

土地が4枚ある初手はあまりキープしたくありませんが、マナクリーチャー・ドロー2枚・土地4枚ならばぎりぎりでスタートできます。このドローは1~2ターン目に打てるドロースペル限定です。つまり、《宝船の巡航》であればマリガンしましょう。

《宝船の巡航》はスペルが多い手札ならかなり強く、どちらかというとキープ基準になるカードです。逆に土地が多めのハンドならマリガンの原因になります。

5.ジェスカイの隆盛TIPS

・《楽園のドルイド》と《森の女人像》の優先順位

《森の女人像》は絶対に除去されないのが強く、《楽園のドルイド》はコンボ始動時にそのまま本人がフィニッシャーになります。そのため、初手にどちらもあった場合に出す順番はそれなりに悩ましいです。 >が、おおむね《森の女人像》から出すのが安定です。なぜなら、3ターン目に《ジェスカイの隆盛》着地→1マナのドローからコンボを始動した場合、そのドローを打つ瞬間はフルタップとなってしまいます。 つまり、《楽園のドルイド》の項目で説明した、除去にスタックしてインスタントを唱えて呪禁を付与するというテクニックが使えないのです。

このリスクを背負う必要はありません。《楽園のドルイド》でコンボを繋げるためには結局18回呪文を唱える必要がありますし、それなら《森の女人像》から、最終的に《水形》か《森の目覚め》で勝利するまで繋がるでしょう。

・コンボ始動時の注意点

コンボが始まり、手札にはドロースペルと《薔薇棘の見習い》。まずどちらから唱えるべきか。

この場合、手札に捨てたいカードがあるのであれば《薔薇棘の見習い》、1枚もなければ(すべてドロ―スペルなど)ドローから打ちましょう。単純な話として、《ジェスカイの隆盛》の1ドロー1ディスカードで捨てたいものがあれば、《薔薇棘の見習い》から打って良いです。 増えた2マナの使い道ですが、これは最優先で《水形》に充てたいです。

一度《水形》に使うことで、次の1マナの呪文からどんどんとマナが増えていきますから、《収まらぬ思い》や《時を越えた探索》を気兼ねなく打てるようになります。《収まらぬ思い》が手札にあるからといってすぐに打たずに、他のドロースペルを打って《水形》を引き込みに行きましょう。

・《水形》と《ジェスカイの隆盛》だけでもコンボが決まる

マナクリーチャーが場に残ってターンが返ってきて、初めて成立するジェスカイの隆盛コンボですが、《ジェスカイの隆盛》が貼ってある状態なら、《水形》を打っただけでコンボを決めることができます。 そのため、マナクリーチャーのない初手をキープして《ジェスカイの隆盛》を貼った場合は、積極的にドロースペルで《水形》を探しに行くことになります。 ちなみに《水形》を打つ対象はなるべくなら《繁殖池》、もしくは《植物の聖域》にしましょう。デッキに入っているドロー呪文が青と緑なためです。《マナの合流点》にしてしまうとループ時のダメージが痛すぎるので避けましょう。

・《枷はずれな成長》と《マナの合流点》

好きなマナが出る代わりにとにかく痛い《マナの合流点》ですが、《枷はずれな成長》をエンチャントすることで、痛くない土地に生まれ変わります。 ただし、1ターン目にどちらもあるからといってすぐに《枷はずれな成長》をつけるのは考えものです。青緑ランドを2枚並べた場合に《ジェスカイの隆盛》が出なくなってしまうからです。

6.サイドボーディング指針

抜くカードは、《薔薇棘の見習い》・《水形》・《空間の擦り抜け》・《収まらぬ思い》が最も多いです。 《ジェスカイの隆盛》設置後にマナを増やす目的で入れている《薔薇棘の見習い》ですが、サイド後は相手の妨害に対して《若き紅蓮術士》を入れるなど、ゲームが少し遅くなります。

そのため、コンボを決める際はマナに余裕のある状態の代わりに手札が枯渇している場合が多く、手札が減ってしまう《薔薇棘の見習い》をよく全部抜きます。《水形》も同じ理由で減らします。

ドロースペルは少しだけ抜いていきます。

《空間の擦り抜け》は対象がいないと打てないキャントリップなので、サイド後に減らす候補として上がります。 《収まらぬ思い》は《ジェスカイの隆盛》を貼っていない時に弱く、サイド後に対処されることを考え、1~2枚をよく減らします。

他には《楽園のドルイド》を《若き紅蓮術士》と入れ替える場合があります。

《若き紅蓮術士》のためにデッキ内のスペルを減らしたくない場合に行います。

《森の女人像》 《ジェスカイの隆盛》 《選択》 《急かし》 《枷はずれな成長》 《森の目覚め》 これらのカードは基本的にはサイドアウトしません。

7.終わりに

というわけで本日はジェスカイの隆盛コンボについて紹介しました。 動きが非常に独特なデッキとなっていますので、ぜひ一度組んで一人回ししてみてください。 次々と呪文が連鎖していく様は、クセになること間違いなし。 それではまた次回。