日本語表記なのに英語版プロモ!?謎だらけのデュエマY0プロモを徹底調査! | なず

デュエルマスターズY0プロモとは?

皆さんこんにちは。海外版デュエマコレクターのなず(@snowfaily_dm)です。 今回はデュエルマスターズのプロモの中でも特に謎の存在であり、幻のプロモとも呼ばれる「Y0プロモ」についての記事です。 たまーに何処かで紹介されては少しづつ知名度を挙げているY0プロモですが、実際のところどうでしょうか。よく考えてみるとそれがどの様な存在であるのか、誰も殆ど知らないカードでもあります。それもその筈、日本語は当然海外のサイトを見ても情報が殆ど無いんですよね。 誰もがその存在を知ると驚き感心し、時に環境デッキが組めてしまう程の大金を投じてでも入手したくなるプロモーションカード。それなのに、誰もその正体を知らない。それは恐らく「日本語なのに英語版のプロモ」という強烈なインパクトが十分に印象付く為でしょう。 こういった代物は「正体不明だからこそロマンがある」というのは勿論あるのですが、同時に仮面のヒーローが一番注目を集めるのはその正体が明かされる時とも言えます。 そしてそんなヒーローものには彼らを追う記者がつきものです。スパイダーマンやフラッシュの様に、仮面のY0プロモ君達にもぜひそのベールを脱いでもらう事にしましょう! これは調べ甲斐がありますねぇ!

そもそも何のプロモ?

さてこのY0プロモですが、2003年にアメリカで発売されたデュエルマスターズのアメコミの付録になります。アメリカでデュエマが発売されたのは発売されたのは2004年の4月だったので、このカードは「Y0(Year0)」と呼ばれる通り、まさに海外版デュエマ0年目に登場した海外版で最初にリリースされたカードという事になります。

表紙と裏面を見ると発売日は2003年の11月1日、販売価格は2.95ドル(当時のレートで約320円程)だったことがわかります。今となっては日本語のプロモとしてはかなり高額な部類ですが、当時はかなりお手軽価格で入手できたんですね。 日本の漫画事情で考えますとこの様な1話単位での売り方には違和感がありますが、向こうでは一般的な販売方式の様です。他の有名なアメコミだと1冊あたり1.5ドル(約160円程)で販売されていた様なので、このY0プロモのコミックは他のコミックよりもカード一枚分高値だった様ですね。 ちなみにこれらは全て第一巻です。内容も全く同じで表紙違い。このコミックは海外版デュエルマスターズの「お披露目」でもあった様で、相当な気合の入れ様です。しかも後に表紙がホイルになった「特別版」と、持ち運びに便利な「ポケット版」、無料でコミックが貰える日に配られた「FREE COMIC DAY版」も出ています。 そして通称「Y0プロモ」と呼ばれるカードがこちらになります。袋に直入れです。

開封ーっ☆!

P1/Y0 「ギガべロス/Gigaberos」 P2/Y0 「ドラグライド/Draglide」 P3/Y0 「黄昏の守護者シーブス・キーン/Szubs Kin, Twilight Guardian」 P4/Y0 「暴走するロング・ホーン/Stampeding Longhorn」 P5/Y0 「トロピコ/Tropico」 どれもDM-01のコスト5のレアクリーチャーサイクルですね。チョイスが絶妙です。これがデーモンハンドやクリスタルメモリー等の呪文の方のサイクルだったらと思うと、今頃大変なレアカードになっていた事でしょう。ちなみに何故か「トロピコ」にだけ右下のエキスパンションマークがありません。理由は不明ですが、カードのデータは日本語版を基準に作られたのかもしれませんね。

それにしてもチョイスが謎ですね。ギガべロスは日本語版の初代WINNERカードと英語版のJDCプロモ、ロングホーンは英語版の初代WINNERカードにもなっています。 カードの紙質からして、製造はアメリカで行われた様です。写真では分かりづらいですが、同時期のプロモと並べてみると紙質の違いははっきり見て取れます。

余談:コミックについて

ちなみにですがこちらのアメコミはDreamwave Productionsから出版されていました。このDREAMWAVEというのは有名どころで例えるとMARVELとかDC COMICみたいな括りですね。

DREAMWAVEは丁度この時期にトランスフォーマーのコミカライズで大成功していて、ブランドの特色としても日本の漫画をよく参考にした作風と絵柄が評判だった様です。過去形です。残念ながら2004年に倒産してしまい、デュエルマスターズも8巻で打ち切りになってしまったとの事。ストーリーは日本の物と大きく異なっており、これはこれで結構面白そうな作品だっただけに残念です。 このコミックがリリースされたのは2003年で、英語版アニメの放送が始まったのは2005年。これは日本語版の物をベースに再編、独自のシーンの追加等が行われて制作されました。 2004年にDREAMWAVEが倒産していなければ、もしかするとアメコミ版がアニメ化されていたかもしれません。あわよくば大ヒットを起こし、その時既に売り上げが低迷していた海外版デュエマの再興に繋がった可能性も微粒子レベルで考えられます。(?) 折角なのでコミック第一巻のあらすじをご紹介します。こちらもそのうち特集記事を書こうかと。絵柄もアメコミとしてはかなり親しみやすく、現実世界とクリーチャー世界が明確に繋がっているのが見どころです。日本の作品ではこういった描写は少なかったですよね~。 「彼の名は切札勝舞。ごく普通の子供であり、デュエルマスターズトーナメントのチャンピオンです。彼はそして謎に満ちた失踪中の彼の父親によって”ゾーン”にアクセスする力を持ち、それは決闘において想像を超える程の優位を生み出します。幾多ものツワモノ決闘者達は彼へと挑戦し、また誰もが”ゾーン”へのアクセスを望みもしましたが、勝舞は未だに不動のチャンピオンです。しかし彼の父親の旅は、少年が想像もしなかった程奇妙で深い謎への扉を開くことになります...」 ...すみません。色々と怪しい訳になってしまったのですが、大体こんな感じらしいです。...あらすじの「普通の子供」に全く説得力が無くて草生えます。 (異世界に飛ばされた勝利とディオライオスのワンシーン)

何故か結構な人が知っている。それなのに?

さて話を戻しましょう。このY0プロモには”ゾーン”と同じくらい奇妙な謎があります。それはこれらのカードが海外版のプロモであるにも関わらず 「これ、何処かで見たことある!」 という声が結構多い事です。しかし、実際に所有している人はそれ程多くはありません。 正確な情報は殆ど見つからなかったのですが、過去に日本国内でも誌面等のプレゼントキャンペーンで配布されていた様です。それにアメリカに行った方が現地で購入し、持ち帰った個体もある程度あったとも考えられます。 また、これに関しては個人的には疑わしいと考えていますが「関係者にのみ配布された」と度々語られる事から、何らかの機会に、例えばそれこそ海外版デュエマのリリース時に国内の関係者に配られた可能性も考えられます。 いずれにせよ、海外版のプロモだからと言って日本国内で流通している事自体は不自然な事ではありません。 また、「見た事があると言う人は多いが、誰も持っていない」という点については考えられる要因が二つあります。 一つ目は 「単なる見間違い」 説です。 実はデュエルマスターズが国内でリリースされる時に、関係者に配布されたプロモが存在するのです。それは確かY0プロモと同じくDM-01のプロモカードでしたが、Y0プロモのリリースは2003年。日本でデュエマが発売されたのは2002年5月の事ですから、少なくともY0プロモでは無いことは確かです。 尚デュエルマスターズのリリース時に配布されたらしいボックスセットは所有しておらず、それについての情報を見かけたのもずっと前の事で記憶が怪しいので、もし実物や情報をお持ちの方いらっしゃいましたらTwitter(@snowfaily_dm)までご連絡頂けましたら幸いです。 「なんかDM-01のよくわからんプロモを見た気がする!」という繋がりでは、見間違えた可能性は考えられるのではないかと思います。しかしこれはどちらかと言うと、次の二つ目の説を補強する形で考えられる可能性ですね。 二つ目は 「物珍しいけど、買おうと思うほどのカードではなかった」 説です。 確かに当時から既に珍しいカードだった事でしょう。しかし、いざ何かの機会にY0プロモを見かけたとしても、「へー、こんなプロモがあったんだ」で終わった可能性が高いです。 2003年の11月と言えば日本ではDM-08の発売前で、5枚の中ではギリギリ使えそうなシーブス・キーンでさえ当時では殆ど採用される事が無いカードでした。 現在でこそ昔のプロモカードはありがたがられていますが、当時のデュエマにおいてはコレクション文化というのはあまり一般的では無かった様に思います。 そういった理由で、「お店などで見かける」→「印象には残るけど買いはしない」→「売れ残り、他の人の目にもつく」...といったロジックで、「色んな人が見覚えがあると言うけど、誰も持っていない」という現在の状況に繋がったのではないでしょうか。 実際Y0プロモについて調べてみると「近所のカードショップで売ってたw買っておけば良かったw」といった趣旨のコメントが結構多く、個人的には有力な説なのではないかと思います。

発行枚数は何枚だった?

結構頑張って調べたんですが、結局判りませんでした。 一応日本語ではカナダで2000部限定で発行されたと説明書きがある過去の出品を見つけたのですが、現存している海外のサイト、当時のDREAMWAVEの公式サイトを見ても数量についての記述は発見できませんでした。 仮にこの2000部と言う数字を信用してみることとします。一応各2000部づつとしてみましょう。ネットで以下のような情報が得られました。いずれもDiamond comics社による情報で、Diamond社は殆ど全てのアメコミの代理店として流通を担っているとのこと。これは数字として信用できると思います。 ・2016年末の時点で、は2306店のアメコミショップに商品を卸していた ・2012年以降、毎年80から100のペースで新たなショップがオープンしていると思われる ・80年代から90年代の前半まで、アメリカには約8000店のアメコミショップがあったが、2000年には急激に減少 ・その後店舗は徐々に増え、2013年には2638店がDiamondに登録されている ...何か数値が食い違っていますが、まあ良いでしょう。アメコミショップの数は2000年には大きく減り、2013年には2600を超えていると仮定しましょう。 また、MARVEL映画が世界的にヒットする足がかりとなったシリーズの第一作『X-MEN』の公開が2000年、歴代再興の興行収入を記録した『アベンジャーズ エンドゲーム』で知られるMCUシリーズ一作目でありこちらも大ヒットした『アイアンマン』の公開が2008年、同じく2008年にはリーマンショックにより失業率が6%増加している、という点を加味してみるとします。 …………….2000部(2000セット)って割と妥当な数字な気がしてきましたね!(ちゃんと計算してない) まあ困った事に、2004年の時点でのデータが本当に見つからなかったんですよね。しかし2000までに急減したアメコミショップの数が、2000年に公開された映画をきっかけに2013年には2638店まで増えた...と考えると、一応全店舗に2~3セット(10~15冊)置いていたとしたらまあ考えられない話ではないかな、と思います。 しかしこの各2000枚という数字は、Y0プロモの流通数からするとあまりにも多すぎる気がします。個人的にはこのコミックってそんなに売れてなかったと思うんですよね。 何故ならY0プロモって単品で見かける事が殆ど無いんですよね。今日本で出回っている個体も新品未開封の物か、それらを開封したと思われる美品の物ばかりです。 少なくとも私は、海外でボロボロになったY0プロモを見たことがありません。 海外版デュエマがリリース時の宣伝にかなり力を入れていたのは確かですが、このコミックが発売されたのは実際のカードが発売される4か月も前です。 むしろちょっとした前宣伝程度だったのかもしれません。だとすれば「2000部」という数字は「各400部×5種=合計2000部」と解釈する方が自然かもしれません。いくらWotCがMTGに続くカードゲームを売り出すと言っても、全てかそれに近い数のアメコミショップがコミックを販売したとはあまり思えませんしね。立地や客層だって、それは各店舗によって違う筈です。 それと、Y0プロモのシングルが全然出てこない理由についてもある程度の仮説が立てられます。 あくまでコミックはコミックショップで流通、実際にカードを買ったり遊んだりする事になる層はおもちゃ屋に行く(両方取り扱っているお店もある様ですが)、とそれぞれの行動圏にやや食い違いがある事、またカード付きのコミック本体も2.95ドルと少し足せばパックを購入できる値段)であり、カード本体もそこまで実用性と人気があるカードではなく、肝心のカードも(日本語で書かれているため現地の子供には読むことができなかった...。 と、考えるとこれらのコミックはプレイヤー層には購入されなかったのでは無いかと予想されます。むしろ、日本で大ヒットしたMANGAが元ネタだと宣伝されていた点を考えると、カードゲーマーよりはコミックファンに買われていたのかなぁ思います。そして最終的にデュエマがアメリカでは流行らなかった結果、彼らにとってそれらのカードは「よくわからん古いカード」となってしまった事でしょう。 皆さんは子供のころに手に入れた、よくわからないカードってどうしましたか?コロコロとかジャンプについてきた、全然興味のないカードです。まあ、Y0プロモも結構な数がそういう末路を辿る事になってしまったのでは無いかと...。 なので確かなデータは全くありませんが、私個人の見解としては「合計2000部発行、ただし結構な数がロストした」説が現時点では真実に近いのではないかなぁと思います。※仮説すぎるのであんまり真に受けない様に!

プレゼント企画!

という訳で今回は幻のプロモ、Y0プロモについて色々考えてみた記事でした! 何というか調べるほど謎が深まるという、何だかんだで特異なプロモーションカードなんだなと思いました。これらの謎を解くには、もう当時の方たちに話を聞くしかなさそうですね。(でも、アメリカでのデュエマってやっぱり「流行らなかった」コンテンツなんですよね~) Y0プロモはこれからも暫くは、ミステリアスな幻のプロモとして語り継がれていく事でしょう。 さて突然ですが、折角なので今回開封したY0プロモのコミックを抽選で5名様にプレゼントしたいと思います! 詳しくはTwitter(@snowfaily_dm)をご覧ください!

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