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デュエマ海外版の偽物?製造国は?色々な「見分け方」を徹底検証! | なず

皆さんこんにちは。海外版デュエマコレクターのなず(@snowfaily_dm)です! 前回の記事でも触れさせて頂いた通り、近頃は海外版デュエマもついに第三次ブームまで来た様に思えます。 そこで海外版デュエマが流行るほど、熱心なコレクターが増えるほどに深刻化していく大きな問題を懸念しています。偽装品問題ですね。 日本ではカードこそ流通するようになりましたが、海外版デュエマについての知識は殆ど知れ渡っていません。また、十分なデータが得られるほど海外版デュエマに触れているという方は尚更少なく、少ないながらも存在する悪意に対して市場は余りにも無防備とも言えます。 という事で、今回はカード購入の際の一つの指針として、海外版デュエマにまつわる様々な違いや仕様、偽装品について解説させて頂きたいと思います。 (尚、中国語版、韓国語版については判別が容易で、偽装品のリスクが今のところ非常に低い為本記事では取り扱いません。)

言語の判別方法

カードの言語を調べる時は、イラスト右下にあるカードタイプの表記を見るのが一番手っ取り早いです。見慣れてくるとカードの名前やテキストの雰囲気から大まかに言語の判別も可能になります。

アルファベット表記のカードの見分け方は以下の通りです。スペイン語版とポルトガル語版のクリーチャーの表記が同じですが、どちらか迷ったときは他の単語をいくつか検索にかけることで判別可能です。もっとも、この二つは殆ど出てこないので困る場面も少ないかと思います。 英語...CREATURE,SPELL ドイツ...KREATUR,ZAUBERSRUCH フランス...CRÉATURE,SORT イタリア...CREATURA,INCANTESIMO(DM-02以降はMAGIA) スペイン...CRIATURA,CONJURO ポルトガル...CRIATURA,MÀGICA

製造国によるカードの仕様の違い

アルファベット表記の海外版デュエマにはアメリカ製とイギリス製の二種類があります。 言語ごとの製造国についてはこちらに記述してありますのでリンク先の記事をご確認ください。

ノーマルカードの違い

アメリカ製とイギリス製のDM-02,04のカードでは紙質が異なっています。 アメリカ製のノーマルカードは日本語版の初期版DM-01やDM-14等にも見られた、やや粗い質感の紙が使われています。それに対してイギリス製のカードではどちらかと言えば日本語版に近い、表面が滑らかな紙質です。しかし品質的には日本製の物より表面が粗く、日本製、アメリカ製のどちらよりも柔らかく傷と湿気に弱い体感があります。気のせいかもしれませんがほんの僅かに薄いような気もしますね。この紙はドイツ、イタリア、フランスのDM-02,04と02のデッキに使用されましたが、DM-01,06とそれらのデッキではアメリカ製と同じ紙質になっています。

EU紙質のカードはホイル、ノーマル共に全て角が粗いのですが、アメリカ紙質のカードは英語版と同じ質感と問題の無い裁断を持っています。のこの事から紙質が裁断の際に問題を起こしていなければ01,06のノーマルはアメリカで印刷され、イギリス工場で封入された可能性があります。 余談ですが「EU版ではDM-03,05のBOXは発売されなかったが、一部のカードがDM-03,05と同じマークとナンバー(つまり存在しないパックと同じ仕様)でデッキに収録された」かつ「EU版のDM-02期のデッキはEU紙質、DM-06期のデッキはアメリカ紙質」というバックグラウンドがあるおかげで、サイフォス等の一部のカードはEU版のパックでは収録されていないが、英語版のパックと同じマークとナンバーを持ったカードが存在し、更に紙質が2パターンあるという非常にややこしい事になっています。

デーモンハンド等、DM-01のカードが02のデッキに収録されたケースでも同様の事が起きているので、デッキに採用するカードの仕様を完全に統一したい場合は少々面倒な選別作業が必要になります。写真での判別は少し難しいので、入手の段階での選別はあまり現実的ではありません。

ホイルカードの違い

ホイルカードの判別は非常に容易です。材料輸送の際の湿度変化を考慮したのかアメリカ製と異なる紙質で、全てイギリス製の特徴を有しており、特にインクの発色が全く異なっています。 個人的には濃く深みのあるイギリス製(右側)の方が好みですね。しかしインク飛びや初期傷が多いのが玉に瑕です。

また、ドイツ語版DM-02にのみ妙に膜を張った様な艶を持つ個体が多数存在しています。紙質は他の物と同じなので印刷時の設定の違いかもしれません。

写真を撮ってはみましたが、画像ではさっぱり違いが分かりませんね。見たところインクが厚く塗布された説が濃厚そうです。

ホイルカードの仕様

海外版デュエマの人気そのものとも言えるホイルカードですが、残念ながらアメリカ製とイギリス製の両方に難点があります。

アメリカ製のカードは写真の様に表面の右側の枠に裁断の粗さが出ています。これは裁断に片刃の刃物を使用していることが原因と思われます。パック産のホイルにもプロモにもこの粗さが出ており、写真を撮る時に傷がついている様に見えてしまう事があるので結構困ります。 また、裏面の角に白い点が出ている個体が結構あります。これはコーナーカットの際に発生する初期傷ですが、これが無い個体もあります。この事から海外版デュエマのホイルでPSA10を取るのは至難の業と言えます。 イギリス製のホイルはもっと悩みポイントが多いです。インク飛びと初期傷は当たり前で、角の処理はアメリカ製以上に粗いです。さらにエラーカードと呼ぶには地味すぎる程度のセンターズレが起こる事もあります。PSAでは英語版と日本語版以外の鑑定を行っていないので、イギリス製カードのコレクションは自分の目と感性だけが頼りになります。 ちなみに英語版のカードは基本的にアメリカ製ですが、唯一の例外としてEU圏のシリアルに付属したKelloggsプロモがイギリス製の英語版カードとなっています。(PSAで鑑定して貰えるんでしょうか...)

再販の有無

いくら売れなかったとは言え、EU版の一部の言語でも再録が行われていた様です。カードの色味に違いがある事に気づいた時、既に開けたボックスを処分してしまっていた為どちらが先に印刷されたバージョンは不明です。失態でした。海外版デュエマのBOXには蓋の裏にロットナンバーが記されているので、いくつもBOXを開ける様な事があるのであればどのボックスからどのカードが出たか分かるように保存しましょう。

英語版でも再販の痕跡が見て取れます。写真の新緑の魔方陣が分かりやすい例で、左側は黄緑に近い色、右側がやや青っぽい緑色になっています。更に右側に近い色味でテキストの文字がやや太くなっている個体もあったのですが、残念ながらどこかにいってしまいました。 ドイツ語版のDM-06でも少なくとも一度は行われていたのではないかと思われますが、全く出回っていないフランス語版やスペイン語版については不明です。

偽物に注意

偽装品は流行りモノには付き物です。海外版デュエマにもその勢いがあった頃には偽装品がそれなりに出回っていた様で、特にDM-01と02の偽装品BOXは未だに安価で出回っており、海外版ビギナーホイホイとして脅威を奮っています。 さて、突然ですが写真のBOXは本物でしょうか?偽物でしょうか?

答えは偽物でした。左側が本物、右側が偽物です。

実物を見ると印刷が粗いので偽物だとすぐに判るのですが、ちょっと画質が悪かったり撮影場所が暗かったりすると判別が難しくなります。実物を普段から見慣れていればすぐに違和感に気づけますが、そうでない方には少し難しいと思いますので、簡単な見分け方をご紹介しておきます。 ・英語版かスペイン語版の、DM-01または02である ・シュリンクされているがロゴが入っていない ・ボックスの黄色が強く、黄ばんでいる様な色合いである ・価格が8000円以下である(4000~6000円程度でよく出品されている) 上記の3つに当てはまっていた場合、ほぼ間違いなく偽物だと判断して良いと思います。 更に性質の悪い事に、パック単体だと写真での判別が更に難しくなるので、特にDM-01のバラ買いは避けるのが無難です。 写真では右側の偽物のパックが、印刷のRGBがズレているのがわかります。

バジュラ等の闘魂編以降の偽造カードはフォントが明らかに異なる等、精度の低いものが大半なので実物を何枚か所有しておけば概ね心配ありません。 但しDM-01、02については少々厄介です。本物のカードをコピーして作られた物が大量に流通してしまっており、これは実物の英語版カードの質感を知らなければ写真での判別が少し難しいです。妙にツヤがある、色味が暗すぎる、本来光っていないカードがホイルになっている、印刷の質感が粗い、等が判別のポイントになります。既に国内でも何点かが取引されてしまっているので注意が必要です。

まとめ、粗悪な模倣品は文化を破壊する!

海外版デュエマについて調べていて気が付いた事があります。偽装品が横行する国のバージョンは稀少だという事です。具体的にはスペイン語版と、それに近しい言語であるポルトガル語版ですね。 何かのブランドの偽装品、カードゲームの偽物というと中国製のイメージがありましたが、EUの方ではスペインがブランド品の偽造を行い、同じように問題視されています。 デュエマというコンテンツにおいても同じ事が起きていた様で、容易に見つける事のできるスペイン語版カードには結構な割合で偽物が混ざっているという事です。 現地の方に話を伺った際、昔遊んでいたというカードを見せてもらった物の全てが偽物だったという事がありました。「皆これで遊んでいたし、これが偽物だとは思いもしなかった」との事です。 スペイン語版のカードが希少になった背景には、こういった安い模倣品が横行した結果本物が駆逐されてしまった事が原因の一つとして考えられます。 最近では高騰の続いていた遊戯王に偽装品が増えてきており、こういった偽物の問題はデュエマでも起こるだろうと予想しています。 偽造品の、問題の一つとして偽造品がを買った人が返品を受け付けてもらえず、損を取り返す為にそれを更に販売するババ抜き現象は今のネット上での取引と相性が悪く、偽造品はいつまでも市場を回り続け、買い控えに繋がる事が予測されます。つまりこれはカード売買業界の衰退に直結すると言えます。 という事で今回は色々な見分け方、要注意な偽造品カードへの記事でした! magiで本物のカードを探す!

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